英語リスニング上達方法
英語リスニング上達に必要なこと、それは
英語を正しく聞き取れること、そして、聞き取った英語の意味を正しく理解できること。
英語を正しく聞き取るために必要なこと、それは
1.英語の基本の「音」をリスニングできるようになること
2.変化した英語の「音」をリスニングできるようになること
そして、聞き取った英語の意味を正しく理解するために必要なこと、それは
3.単語の正しい意味を知ること
4.英語の語順を理解すること
あとは量です。できれば興味があって、自分の実力よりやや難しい
コンテンツを多くリスニングしたり、リーディングすること。読んでわからないものは、聞いてもわからないので、リーディングも重要です。
英語はスポーツのようなものなので、やり方やルールを知っているだけでは上手くプレーすることはできません。
上達には多くの練習が必要です。基本を身に着けたうえで、効率のよい練習をしましょう。
1.英語の基本の「音」をリスニングできるようになる
英語をリスニングするために先ず必要なことは、英語の基本の「音」を聞き取れるようになることです。
英語の発音には
日本語に含まれない「音」が多く存在します。
日本語の発音に慣れた脳で日本語に含まれない英語の「音」を聞き取るのは簡単ではありません。
日本語の50音が聞き取れないで日本語を聞き取ることができないように、英語の基本の「音」が聞き取れないで英語を聞き取ることはできません。
英語には日本語のような50音はありませんが、英語の基本の「音」は
フォニックスルールでかなり整理されています。
先ずは、
フォニックスルールの音を聞き取れるようになりましょう。
2.変化した英語の「音」をリスニングできるようになる
日本語の腕は「うで」、時計は「とけい」と発音しますが、腕時計は「うでどけい」と発音します。(「と」が「ど」に変化します。)
同じように英語の「音」も変化する場合があります。この変化を考慮することで英語のリスニング力が向上します。
リスニングのために知っていた方が良いと思われる「音」の変化について記述します。
● 音の
連結を考慮してリスニング
・子音で終わる語の後に母音で始まる語が続く時、その子音と母音がつながって発音される場合があります。
例1: |
open it |
→ |
[oʊpnɪt] |
例2: |
put out |
→ |
[pʊtɑʊt] |
例3: |
there is |
→ |
[ðeərɪz] |
● 音の
脱落を考慮してリスニング
・語間で性質の似た子音が2つ以上続く時、そのうちの1つが脱落する場合があります。(”t”,”d”の場合に多い。)
例1: |
get to |
→ |
[ge(t)tuː] |
例2: |
with that |
→ |
[wɪ(ð)ðæt] |
例3: |
hot dog |
→ |
[ho(t)dog] |
例4: |
don’t know |
→ |
[doʊn(t)noʊ] |
(例1・2は同じ音、例3は同じ調音方法・調音部位、例4は同じ調音部位が続いている。)
・アメリカ発音では、n + t + 弱母音の時、t が脱落する場合があります。
・her,him,his の弱形で h が脱落する場合があります。(「● 弱い発音」参照)
●
弱い発音を考慮してリスニング
文中の比較的重要でない語は弱く発音される場合があります。機能語(冠詞、人称代名詞、関係代名詞、関係副詞、否定形容詞、助動詞、be動詞、前置詞、接続詞)は弱形で発音される場合が多いです。
例1: |
her |
→ |
[(h)ɚ] |
( meet her → [miːtɚ]) |
例2: |
and |
→ |
[(ə)n] |
( Rock and Roll → Rock'n Roll ) |
例3: |
to |
→ |
[tə] |
( 子音の前および文尾では[tu] ) |
※ 母音は弱く発音される時、曖昧母音
[ə]に変化する場合があります。
● 音の
変化を考慮してリスニング
・アメリカ発音では、t が母音に挟まれると
[ɾ] に変化する場合があります。(
[ɾ] は日本語のラ行の音として使われる音です。ただし、日本語のラ行は
[ɽ] 等、他の音の場合もあります。)
例1: |
better |
→ |
[beɾɚ] |
例2: |
water |
→ |
[wɑɾɚ] |
・2つの音が連続する時、一方の音が他方の音に似る(同化する)場合があります。
例3: |
have to |
→ |
[hæftə] |
( v = 有声音 が f = 無声音 に変化 ) |
・となりあった2つの音が融合して、別の似た音に変化(融合同化)する場合があります。
● 変化の
組合せを考慮してリスニング
複数の変化が組み合わされる場合があります。
want to, got to, going toを例にとって変化のプロセスを考察してみます。
・
want to[wɑnttuː] のリスニングの考察
1) to の
弱形は
[tə] →
[wɑnttə]
2) t が2つ並んでいるので1つ
脱落 →
[wɑntə]
3) n + t + 弱母音の t が
脱落 →
[wɑnə]
≒「
ワナ」のように聞こえる
・
got to [gɑttuː] のリスニングの考察
1) to の
弱形は
[tə] →
[gɑttə]
2) t が2つ並んでいるので1つ
脱落 →
[gɑtə]
3) t が母音に挟まれているので
[ɾ] に
変化 →
[gɑɾə]
≒「
ガラ」のように聞こえる
・
going to [goʊɪŋtuː] のリスニングの考察
1) to の
弱形は
[tə] →
[goʊɪŋtə]
2)
[ŋ] が
[t] に同化して
[n] に
変化 →
[goʊɪntə]
3) n + t + 弱母音の t が
脱落 →
[goʊɪnə]
4) 母音があいまい母音に
変化 →
[gənə]
≒「
ガナ」のように聞こえる
※ もっと発音の変化を勉強したい人へのお勧め教材 :
モゴモゴバスター
関連サイト: